トリシティ整備時に必要なトルク管理値

自分で整備する場合は、サービスマニュアル、整備要領書をみて適切なトルクで締めていくことが大事です。緩んできて走行中に外れたりしたら大惨事ですし、逆に緩みが怖くて過大なトルクで締めることでネジをねじ切ってしまったり、車体側にネジ穴を破壊してしまってはこれまたお財布が大惨事です。

適正なトルクでしっかり整備していくことが結果的に安く済むことも多いと思います。
個人的には自分で整備する場合はトルクレンチは必須だと思っています。

では、トリシティ125の整備をするにあたって、どんなトルクレンチが必要なのか見ていくと・・・。

管理したいトルクは

トリシティのパーツの締付トルクはおおよそ 1~110N・m で、部位によって結構まちまちです。

プラパーツをフレーム等に固定:10N・m未満
パーツ同士の締結:10N・m
ミッション等駆動系ケース締結:20N・m
金属外装:23N・m
サスペンション、ブレーキ:30~35N・m
駆動系シャフト、フォーク:50~70N・m
ホイール:74N・m
LMW機構:88~110N・m

※ 情報は125中期(2BJ-SEC1J)用サービスマニュアルより個人的にざっくりまとめたものです。各パーツごとに細かく決まっていますので正確な値は各年式のマニュアル参照下さい。(責任は負いかねます)

トルクレンチの選び方

対応トルク

車のホイール交換用にトルクレンチを持っている人は、40N・mくらいから上のところは測れるんじゃないかと思います。その場合はそれの下限よりもちょっと上くらい、50~60N・mくらいまで測れるトルクレンチを買い足せばOKです。ホイールとかフォーク、駆動系まではやらないよ、って場合は40N・mくらいまで測れればOK。

差し込み角?

トルクレンンチ、というかレンチの差し込み角(ソケットを挿す四角い突起)は大きく3種類あります。

・12.7mm(1/2インチ)
・9.5mm(3/8インチ)
・6.35mm(1/4インチ)

の3種ですがが、9.5mm(3/8インチ)のタイプが使い勝手やソケットの入手性が良く、お勧めです。
差し込み6.35mmだと19mmとか大きいソケットがほとんどなかったり対応トルクが小さめ。
逆に差し込み12.7mmだと8mmとか小さいサイズのソケットがほとんどなく、対応トルクが「40N・m~」のようになってたりして低いトルクを測れなかったりします。

入手性や使い勝手を考えるとバイクメンテナンスのメインに使うものは9.5mmがベスト。
車のホイール用のはだいたいセットで付いてる17,19,21くらいしか使わないので12.7mmでも特に問題ないです。このあたりはソケットを使いまわすことがほぼ無いので。

それを踏まえて

5~70N・m対応(差し込み9.5mm) + 40~200N・m対応(差し込み12.7mm)

このセットで、車も含めて、よほどのことが無い限り全部対応できます。
フォークとかホイールまでやらないなら前半の一つだけでOK。
私もバイクメンテをするにあたってコレを買いました。

20~110N・m対応(差し込み9.5mm)

大トルク対応するための方をコレに変えれば差し込み角9.5mmで全部行けるんですが、国産車のホイール締めトルクがだいたい108~110N・mです。マージンを見ると、対応110N・m謳ってる物で110N・mを測るのはあんまりやりたくない…。ここは考え方次第なんですが、個人的にはあまりお勧めしません。あと前述のとおり、大トルクかけるところはだいたい付属のソケットでなんとかなるので、ソケットを気にする必要が無いです。

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