よく話題にあがる、レギュラー仕様のエンジンにハイオクを入れたらどうなるのか問題。
ざっくりいうと
・別に問題はない。ただしパワーアップとか燃費向上も基本的にない。
ハイオクガソリンは圧縮比が高い(ガソリンをキュッと圧縮して爆発したときの力を高めたい)エンジンで使う前提で、意図しないタイミングで勝手に爆発しちゃわないようにする、基本的には燃えにくいガソリンなわけです。「燃えにくい」⇒「燃え残ったススがでやすい」ということでそれを落とす清浄剤を配合しているというのがハイオクガソリンの売りだったわけです。
していることになっていたのです。
ハイオクガソリン清浄剤の添加有無とバーター取引問題
2020年5~7月頃に、毎日新聞の報道で顕在化・問題化した、ハイオクガソリン清浄剤とバーター取引問題。
- そもそも清浄剤が入ってないのに清浄効果があると言っていた
- 自社が清浄剤入りのガソリンであっても他社製が混ざっていることがある(昭和シェル除く)
ここが問題でした。詳しい解説は下記サイトがわかりやすいと思います。


コスモキグナスには清浄効果なんてないし、入ってると思ってたENEOSのガソリンも、時期によっちゃそのコスモキグナスのガソリンかもしれない、という話。(バーター取引≒他社のも混ざってる)
で、唯一独自ラインでハイオクを供給していた昭和シェルがなくなって、出光アポロステーションに変わってしまった。出光に問い合わせをされた下記サイトによると、『新アポロハイオクは、旧「出光スーパーゼアス」「Shell V-Power」とは別の商品規格のもので、旧2ブランドの規格を満たす保証はない、清浄効果事態はある』ということ。出光サイトでは全く言及されていませんけど。


2024年現在の様子
2024年9月末時点で各社サイトを確認したところ…
【ENEOS】→ 記載あり
「合成清浄剤を添加しており、カーボンの汚れなどがエンジン吸気系に付着しづらくなります。また合成清浄剤は、連続給油することにより、その効果が持続されます。」
【出光、コスモ、キグナス】 → 記載なし
【太陽石油(SOLATO) (・Д・)】 → 記載なし
そもそも2020年当時も記載なかったらしい。
【JA-SS(農協、全農エネルギー)】 → 記載なし
過去は店舗ごとに使っているガソリンメーカーが異なっていて、JA-SSと販売元ブランドを併せて看板に貼っていた(そういえば私の実家近くのは今は亡きJOMO→ENEOSを併記していた)。現在は全農エネルギーという独立した会社からの供給。全農エネルギーのサイトにもガソリン品質についての記載はない。
…という感じで、正直これはもう全然ダメなんじゃないのかと。
こぎれいな薄い青とか緑っぽい画像背景に赤ちゃんとかさわやか俳優とかを多用したエコっぽいふわっとした環境配慮してるんですよこんな取り組みしてるんですよみたいな投資家向けで消費者が知りたいこと何も伝わらんクソみたいなサイトばっかりでウンザ
いやなんでもないです。
バーター取引を見越してなのか、どこの会社もサイトに自社ガソリンのこと説明しなくなってる。
顧客のこと何も見てないなこいつら。まぁそりゃそうか。ガソリンなんて生活必需品だし数円の差と家から近いかどうかくらいしか大半の一般顧客は気にしてないもんね。
サイトの作りとかはENEOSが好感度高いけど、それはそれで清浄効果ないガソリンが入っちゃってるときに嘘になるけど大丈夫?
私個人としては、スカイラインに乗っていた頃は昭和シェルのハイオクShell V-Powerを愛飲(?)し、清浄効果を期待してトリシティにも基本的に同じものを飲ませ続けていたわけですが、アポロステーションになってしまい、Shell Vpowerも消滅。
いくら別物とはいえ、とアポロステーションを信じてアポロハイオクを入れ続けてきたわけですが、果たして実際のところはどうなのか。
トリシティエンジン内部を覗いてみよう
効果を見るには実物を見るのが一番。
ちょうどプラグ交換時期なので、プラグホールからファイバーカメラを入れてみて燃焼室の中身を見てみようと思います。
本当はインテークバルブが見たいんだけど、トリシティのブルーコアエンジン、吸気経路が90度近く曲がっててカメラがうまく入ってくれません。
なので、とりあえずプラグホールから燃焼室を見てみようかと。
中古購入時から2年半で約12,000km走行。前半6,000kmくらいがShell V-Power、残り半分の6,000kmくらいがアポロハイオク、で、それぞれにENEOSがチョイチョイ混ざってたりだったかなと思います。出先でガス欠しそうなとき以外は基本的にコレ。

れっつらごー


は?
いやいや待って待って ガッビガビやん
カーボンデポジット牧場みたいになってるやん
ハイオクの清浄効果とは…。( ;∀;)
過去のShell V-Powerの説明でも「V-Power入れ始めて8,000kmでこんなにピッカピカに!」ってなってたので、V-Power時代がピカピカだったとしてそのあとのアポロハイオク6,000kmでこうなってしまったのか、そもそもV-Powerすらも効いてなかったのか確かめる術がありません。(もうV-Powerも存在しないので確かめる意味もないんですが)
ちなみに私のトリシティ、低速でチンタラ走ってばっかりとかではないです。
長時間走行したり、回転もメリハリ付けて割としっかり回してる方です。
むしろ幹線道路とかで周りの流れに乗ってですが、法定チョイ越え速度とかで長時間走行したりもしてます。
カーボンが比較的たまりづらいといわれている上記のような走り方をしててもこのザマ。
あと、参考まで、カーボン堆積で悪名高きトヨタのD-4直噴エンジン、1AZ-FSEの燃焼室が…

あれ? この子レギュラーガソリンしか入れてないよ?
あんまりキレイではないけど、トリシティとほとんど変わらないか、むしろ幾分マシか?
(愛車アイシスで、さきほど同様にプラグホールから撮影)
洗浄効果とは…
これはもうハイオクの清浄効果にはあんまり期待できないと言わざるを得ません。
毎回リッターあたり10円ばかり高いガソリン代を払っていたのは何だったのか。
というわけで、入ってるかどうか問題というより、そもそもあまり効果がないことがわかったので、「レギュラーガソリン+自分で洗浄剤を入れる」という方式に変更します。
製品によってはその方が安かったりするし。面倒だけど。
洗浄剤いろいろ
ガソリンに添加する洗浄剤・清浄剤としてはPEA、ポリエーテルアミンが一番メジャーです。(多分)
これが多めに入ってるとヨシ。
でも当然メーカーはどれくらい入ってるかとかはあんまり言ってくれません。
※ KURE社製はホームセンターでもいろんな種類のガソリン添加剤が売ってますが、「洗浄成分で強力洗浄!」とか言うばっかりで、何の成分がどう効くか書いてるのはこのDXだけです。うーん。
で、個人的に気になっており、購入したのがコレ。AZ社製。
なんでかっていうとですね。
圧倒的なコスパなんですよ。

大体の製品が「コレ1本で車(40~60L)いけるで」という設定なので、50Lとしてバイクは5Lとして10回分と計算。車バイクでそれぞれ1回あたりの金額を計算してます。
(計って使うタイプは指定量で計算)
でいくと、AZさんがコスパ最強なんですよね。
ここのメーカー、パーツクリーナーもちょいちょい使わせてもらってるんですが、「広告料とか経費を削減して安く良いものを消費者に」というメーカーさんらしいです。(聞きかじり)
1回あたりの額を見てるとハイオクとの差額とトントンかむしろこっちの方が安いんですね。
んじゃもうこっちに変えるしかないやんんけ、ということで、AZ FCR-062 買いました。
コレ一回当たり15mlを計って入れないといけないのが地味に大変なのですが、良いものを見つけました。

10ccスポイトです。目盛ついてるからこれで1回半吸って入れるだけです。
さぁ果たして結果はいかに。
現在走行距離は14,200km。どのあたりで見てみようか悩むところです。
追記:確認結果
こうでした。
うん、燃料添加剤つかいましょう。
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